事業開発部の銘苅です。
先日、事業多角化についての記事を書かせていただきましたが、事業多角化を考えてらっしゃる法人では、フランチャイズ加盟を検討することも結構あると思います。
フランチャイズ加盟と聞くと、個人の独立創業に向けた情報は多く存在している一方で法人の場合は企業情報にも関係してくるため、選び方、さらには失敗した事例となるとなかなか情報収集が難しいのではないでしょうか。
そこで今回はフランチャイズ加盟を検討した法人が失敗する理由について、弊社の事例も含めてご紹介します。
フランチャイズ加盟で失敗するパターン
フランチャイズで失敗する理由の多くは以下の5つにまとめられます。
1.ノウハウ提供やサポートの期待値がずれている
丁寧なサポートが受けられるフランチャイズだと思って契約したら、実は代理店契約という形態での契約になっており、本部からは販売ノルマが課されるだけであったというケース。
また、自社にはどのようなサポートが必要なのか考えておらず、実際どのようなサポートが受けられるのかも事前に知らなかったために、「思っているのと違った」と不満が溜まってくるケース。
法人として加盟する場合、加盟の意思決定者と現場で運営するマネージャーが異なってくることも多いため、契約前・後に経営者と現場マネージャーとの間でもサポートの期待値を調整することが必要です。
2.本部に依存する
フランチャイズという形態を選んだので、自社の経営者が放置していても勝手にうまくいくのではないか、と考えてしまうケースも意外と多く存在します。
現場の人手だけを用意したら、育成から日々のマネジメントまで本部が全て担ってくれるというフランチャイズはおそらく存在しません。
(全部本部に任せれば大丈夫だと誤解いただかないよう本部側も気をつける必要はありますが)自社の事業の1つであれば、本部に任せきりにせず、他の事業と同様に経営戦略を考える必要があります。
3.本部の方針と自社の方針があまりにも合わない
フランチャイズとして加盟する以上、ある程度は本部の方針に沿った運営が必要になってきます。
方針が全く合わなければ、自社が実現したいことが本部の意向でできなくなってしまうこともあり得ます。
また、どの程度本部の方針に従う必要があるのか、自社の意見は聞いてもらえるのかという本部と加盟店との関係性についても事前に理解しておく必要があります。
4.必要な体制を構築しない
これはフランチャイズに限ったことではないのですが、事業を成り立たせるためには、最低限必要な資金や人員など体制を整え、マネジメントすることが前提となってきます。
これができなければ多くの事業は失敗してしまいます。
5.ビジネスモデルについてよく考えてない
特に法人が既存事業の他にフランチャイズ加盟を行う場合は、既存事業の事業特性や自社の持っている資源・強みをうまく活かすことができるかという点も考慮する必要があります。
最悪の場合、うまく活かせないばかりか、既存事業にダメージを与えてしまうこともあります。
まいぷれの加盟法人における過去の失敗と現状
法人が弊社の「まいぷれ」事業に新規事業として参入する場合、フランチャイズに準ずる契約となりますので、「まいぷれ」への参入企業はフランチャイズ加盟法人とも言えます。
ここからは、そんな「まいぷれ」加盟法人が過去に起こした失敗とその後の改善について、事例を2つご紹介します。
Case1:ノウハウをうまく活用できなかった
A社:印刷業/従業員約15名
創業してから半世紀以上経つ老舗の法人の事例です。
既存事業の業界の今後に不安があり新規事業を探していたところ、既存事業での編集業務の経験を活かしたいという思いがあり、「まいぷれ」事業に参入いただきました。
当初A社は既存事業のやり方であったルート営業の発想から抜け出せず、マネージャーの方にも現場レベルでノウハウを活用してもらう重要性に気づいていただけていなかったため、弊社のノウハウを活用いただけていない状況が続き、事業撤退が検討されることになりました。
しかし、事業の将来性を信じてくださっていたため、今一度運営状況を根本から見直すことに。
A社に弊社まで来ていただき、実際に成功している現場を視察していただくと同時に、弊社からもお伺いして現場の方々に直接助言させていただきました。
また月に1回のテレビ会議でもA社の現場の方々と弊社サポートチームとで直接話せる場を設けるなどすることで、現場レベルで弊社のノウハウをきちんと活用いただける体制を一緒になって作っていきました。
参入から5年が経つ現在では、A社は「まいぷれ」加盟法人の中でもトップレベルに成果を出してらっしゃいます。
この事例は、弊社にとっても、現場の方々にノウハウをお伝えするための工夫の仕方を見直すきっかけとなりました。
Case2:計画通りの運営体制(人員)を配備できなかった
B社:印刷・出版業/従業員3名
家族経営の小規模な法人の事例です。
「まいぷれ」へは、地域貢献できる事業を探していたこと、営業ノウハウやサポートが欲しいということから加盟を決めていただきました。
しかしB社は運営に向けた準備を進めている途中で、当初想定していた家族での運営が諸事情により難しくなってしまいました。
資金面では新たなメンバーを雇用することも可能ではあったものの、B社はバブル崩壊の際に社員を解雇した経験から新たに人を採用することに対して大きな不安を持ってらっしゃいました。
そこで仕方なく1人で営業を続けるも、やはり1人だけでは受注数はなかなか増えず、厳しい経営状態が続いていました。
弊社としても、B社の不安に寄り添いながら、最適な運営体制を構築していきたいと考えたため、どういう人をどこから探してどういう形態で雇用するべきかB社と一緒に考え、ときには助言させていただきました。
また弊社サポートチームでB社を訪問させていただき、メンバーを増やすことで必要になるマネジメント方法や複数人でできるようになる新たな営業方法の具体的なイメージを持っていただくよう、営業活動にも同行させていただきました。
B社は現在、パートさんの雇用を検討し始めています。
失敗を防ぐために
上記の法人は再チャレンジができた事例ですが、残念ながら、最終的に事業撤退をしてしまった法人もございます。
弊社としても、せっかく「まいぷれ」の一員になったからには成功していただきたい、「まいぷれ」事業によるメリットや効果を感じていただきたいと考えております。
そのため、加盟法人が失敗することを防ぐべく、サポート専門のグループから個別担当者をつけ、事業立ち上げから日々の運営まで、テレビ会議をはじめとした様々な取り組みにより1社1社に最適なサポート※を目指しています。
また、ご契約の前も、弊社代表・サポート部隊との面会や、実際の加盟法人の視察など、加盟を検討くださっている企業様が、十分に納得のいくご検討をされた後にご契約いただけるよう注意をしております。
今、まいぷれ事業にご興味を持ってくださっている方も、是非、ビジネスモデルや弊社のサポート等、ご検討いただくために必要な点や不安な部分について、なるべく多くの「リアル」を知っていただければと思いますので、まずはお問合せしていただければと思います!