こんにちは。フューチャーリンクネットワークの銘苅です。
先日弊社の岩間が事業承継に関するブログを書いていましたが、私も最近ニュースで、日本では起業したいと思う人が220万人以上いる一方で、地域の中小企業では後継者不在に悩んでいる企業が127万社あると見ました
地域で事業を承継し、既存事業を継続させながら、新規事業に着手する経営者も多いそうです。
その場合、ビジネスの観点からは、新規事業が既存事業とうまく相乗効果を生んでいけるかが重要になってくるのではないでしょうか。
今回は、地域に根差した企業が新規事業による相乗効果を考える上でのポイントをまとめていきたいと思います。
既存事業と新規事業の相乗効果
相乗効果というからには、既存事業による新規事業への、そして新規事業による既存事業への好循環が生まれている状況を作り出す必要があります。相乗効果を生むために考えるべき要素には、大きく次の2つがあります。
- 顧客の相乗効果
- 体制やノウハウの相乗効果
顧客の相乗効果とは、既存事業でしっかりつかめている顧客層を、新規事業でも同じく顧客とするビジネスモデルを考える。あるいは既存事業でアプローチしたいと考えていたにも関わらずこれまで接点をあまり持てていなかった顧客層に対してアプローチするために、新規事業を仕掛けることです。
フリーペーパーやweb制作の事業を行っていた印刷会社が地域情報ポータルサイト事業に参入した例では、参入理由の一つには、フリーペーパーやweb制作の既存事業で獲得していた顧客が、地域情報ポータルサイト事業でも顧客になると考えたことがあります。
この印刷会社では、フリーペーパーやweb制作の事業を行う中で築いてきた取材力・編集のノウハウを、新規事業である地域情報ポータルサイトの記事作成へ活かしています。
また、地域情報ポータルサイト事業での営業を通して培った営業力により、既存事業の商品であるweb制作や販促物も売り込むことができるようになり、web制作やデザインの案件も受注しています。
この事例では、既存事業で培ってきた体制やノウハウを元に新規事業を円滑に行うとともに、既存事業を行う中で課題として出てきた体制やノウハウの不足を、新規事業を行うことによって構築することで、相乗効果をあげています。
新規事業の独立性
既存事業と新規事業の相乗効果を考えていると忘れがちになるのが、既存事業から独立して新規事業だけで収益をあげられるようにするという観点です。
せっかく新規事業を行うからには、既存事業がうまくいかなくなると新規事業も足を引っ張られてしまうという構造になってしまうのは非常にもったいないことです。
フリーペーパー事業を行っている会社が地域情報ポータルサイトも始めるケースがありますが、そこで失敗したケース多くが、フリーペーパー事業によって集めた情報をそっくりそのまま、無料で地域情報ポータルサイトでも発信するという形を取っていました。
そういったケースでは、結局フリーペーパー事業の収益を地域情報ポータルの運営費で食いつぶしてしまい、既存事業も撤退を余儀なくされることがあるようです。
先ほどの印刷会社が成功しているのも、地域情報ポータルサイト事業単体でもしっかりと収益をあげられるビジネスモデルを構築していることは大きな要因でしょう。
新規事業の将来性も重要
現状考えている既存事業と新規事業の相乗効果を考えるだけでなく、新規事業をいかに発展させるか、発展させた新規事業で更に相乗効果を生むにはどうしたらいいか、という風に長期的な視点で新規事業を考えることもまた重要です。
実は、事例としてご紹介してきた印刷会社の事例は、弊社とパートナーシップを結び地域活性化事業「まいぷれ」を新規事業として選び、取り組んでこられた企業様の事例なのですが、弊社のパートナー企業様は既存事業と新規事業とでうまく相乗効果を生んでいるだけでなく、「まいぷれ」事業による地域の足回りを活かし、地域のハブとして将来的な事業展開を見据えています。(今後そういった企業様の声ももっとお伝えできたらなと思っています!)
既存事業との相乗効果を上げることができる新規事業を探している方がいらっしゃいましたら、もしかすると弊社がお役に立てるかもしれません。お気軽にお問合せください!